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幾何学II

閉曲面のワード表示の変形(2)

今回は、ざっと前回の復習をしたあと、プリントの解答例を 紹介しました。教科書にもっと問題が載っていますので、自分でチャレンジしてみてください。

同じ文字の辺で向きがおなじものがあれば、閉曲面の中にメビウスの帯 MB を みつけることができることに注意しました。

一方、同じ文字が逆向きになっているペア(たとえば a と a-1)があれば、 閉曲面の中にアニュラス A をみつけることができます。 アニュラスは境界がふたつにわかれていますので、このアニュラスで閉曲面が ふたつにわかれる場合と、分かれない場合の二通りが起こりえます。 その二通りは、文字たちの並び方というか a と a-1 でふたつの 組にわかれてしまうか、わかれないかということに対応します。 メビウスの帯は境界がひとつですので、これにより閉曲面がふたつに分けられることは ありません。

次回はさらに変形のテクニックを紹介する予定です。




幾何学演習II

複体

今回は、最初に、単体の「境界」・単体の「内部」などを定義しました。 これらの用語は、2年の後期に見かけていますが、そこで学んだのは 位相空間や距離空間の部分集合の「境界」「内部」でした。 ここでの「境界」「内部」とは定義が異なります。 まぎらわしいですが、混同しないようにしましょう。

つづいて、「(単体的)複体」の定義を行い、色々な具体例を調べました。

最後に、複体 K の「次元」dim K と、複体 K の表す図形 |K| について学びました。 絶対値の記号と同じですが、全く無関係です。