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小テスト:
cosh2 t - sinh 2 t = 1 を証明せよ。

パラメータ表示と速度ベクトル


パラメータ表示
パラメータ表示 p(t) =(f(t), g(t)) の例として、双曲線について 解説を行いました。
○双曲線 x2 - y2 - 1 = 0 の右半分
(1) p(t)=(cosh t, sinh t)  -∞ < t < ∞
(2) p(t)=(√(1+t2), t)  -∞ < t < ∞

○双曲線 x2 - y2 - 1 = 0 の左半分
(1) p(t)=(- cosh t, sinh t)  -∞ < t < ∞
(2) p(t)=(-√(1+t2), t)  -∞ < t < ∞

○双曲線 x2 - y2 - 1 = 0 の上半分
(1) p(t)=(t, √(t2 - 1))   t ≦ -1, 1≦ t

○双曲線 x2 - y2 - 1 = 0 の下半分
(1) p(t)=(t, -√(t2 - 1))   t ≦ -1, 1≦ t


速度ベクトルと曲線の長さ

一般にtの関数f(t)のtに関する導関数を上に点「・」をつけて、 f(t)のように表します。
パラメータ表示p(t)=(x(t), y(t)) (a≦t≦b)についても、
     p(t)=(x(t), y(t))
のように表します。これは時刻tにおける速度ベクトルを表します。 その大きさ |p(t)| は時刻tにおける速さを表します。 速さを時間について積分すれば、運動の道のりが得られます。 これはつまり曲線の長さです:
  曲線の長さ=∫ab |p(t)| dt

定積分における積分変数はダミーですから、他の文字に変えても構いません。 t を u に変えてみます。
  曲線の長さ=∫ab |p(u)| du

上の式で b を t に取り替えると、時刻 0 から時刻 t の間の道のりが得られます:
  s(t)=∫at |p(u)| du

この s は非常に重要な役割をはたします。





演習

演習プリントNo.1の2番と3番の(1)(2)(3)を解いてもらいました。

また双曲三角関数に関する微分公式を証明してもらいました:

   (cosh t)'= sinh t,   (sinh t)'= cosh t

レポート課題 
(1) cosh に関する加法定理の公式をみつけ、証明しなさい。
(2) プリント3番の(4)
期限:5/27の講義開始時