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幾何学II

いろいろな図形(4)

クラインの壺 KB から円板の形の穴を開けたものは3次元空間に実現できます。 この穴を4次元目の方向を使ってふさぐことにより、KBを4次元空間に実現できることを 観察しました。

次に射影平面P2に円板の形の穴を開けると メビウスの帯ができることを観察しました。 このことを言い換えると次のようになります:
   P2 = MB ∪ D2 (右辺は、MB と D2 をふちで貼り合わせたもの)

この事実を用いて、P2 を4次元空間の中に描きました。

小テスト:射影平面P2の中に隠れているメビウスの帯 MB を見つけなさい。

この問題の解説を行った後、射影平面からメビウスの帯の「内部=ふち以外の部分」を 取り去った図形が円板 D2 になることを観察しました。




幾何学演習II

レポート課題(三角形の内心・外心・垂心の重心座標を求める)の解説を行いました。

内心は常に三角形の内側になりますが、外心や垂心は三角形の外に出ることもあります。 そのような点においても「重心座標」が定まる(ただし正の値とは限らない) ことを解説しました。

複体の定義と例

今回は(単体的)複体の概念について学びました。

定義 (単体的)複体Kとは、単体の集合であって、次の2条件をみたすものをいう。

  1. σ∈K でτがσの辺単体ならば、τ∈Kである。
  2. σ, τ∈K ならば、(1) σ∩τは空集合か、または (2) σ∩τ はσとτ、両方の辺単体である。