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●数式 (2)
○行列
まわりを閉じない行列は\matrix{ … }コマンドを用いて、
各行ごとに成分を & で区切って並べて記述します。
各行の終わりには「改行コマンド」\crを置きます。
行列の端を丸括弧(Parentheses)で閉じる場合は、
\pmatrix{ … }をかわりに使います。
行列式など、それ以外のもので両端を閉じたい場合は \matrix{ … } で
行列の成分を表示しその前後に、
- もし縦棒がほしければ \left | と \right | をおき、
- もし[ や ] がほしければ \left [ と \right ] をおき、
- もし{ や } がほしければ \left \{ と \right \} をおき、
- もしどちらか一方(例えば右)の括弧が不要なら、そちらを\right . と
します。
\pmatrix{
a & b & c \cr
d & e & f \cr
}
|
|
\left |
\matrix{
a & b & c \cr
d & e & f \cr
}
\right |
|
|
\left [
\matrix{
a & b & c \cr
d & e & f \cr
}
\right ]
|
|
\left \{
\matrix{
a & b & c \cr
d & e & f \cr
}
\right .
|
|
\left .
\matrix{
a & b & c \cr
d & e & f \cr
}
\right )
|
|
\pmatrix{
a_{1 1} & \cdots & a_{1 n} \cr
\vdots & \ddots & \vdots \cr
a_{m 1} & \cdots & a_{m n} \cr
}
|
|
○複数行の数式
複数行の数式を(番号をつけずに)ディスプレイ・モードで並べる時は
\displaylines コマンドまたは\eqalignを用います。
\displaylinesは各数式ごとにセンタリングして並べます。
\eqalignは各数式の指定した場所を縦に揃えて並べ、
全体をセンタリングします。書式はどちらも
\displaylines{ 数式 \cr 数式 \cr … \cr 数式 \cr}
\eqalign{ 数式 \cr 数式 \cr … \cr 数式 \cr}
|
ですが、
\eqalignでは各数式の揃えたい位置に &を記入します。
例:
$$\displaylines{ 2x + 3y - 6z = 8 \cr
- 5y + 2z = 4 \cr}$$
$$\eqalign{ 2x + 3y - 6z &= 8 \cr
- 5y + 2z &= 4 \cr}$$
数式の右に番号をつけたい場合は \eqalignno を使います。
左につけたい場合は\leqalignno を使います。
書式はどちらも
\eqalignno{ 数式 & (1) \cr 数式 & (2)\cr … \cr 数式 & (10)\cr}
\leqalignno{ 数式 & (1) \cr 数式 & (2)\cr … \cr 数式 & (10)\cr}
|
で、各数式の位置揃えの場所に &を書くのは
\eqalignと同じですが、各数式に続けてもうひとつ
& および その数式につける番号や符号などを
記述します。番号は無理につけなくてもかまいません。
通常のテキストをつける場合は\hbox{ ... }に
包みます。
例:
$$\eqalignno{ \sin(2\alpha) &= 2\sin\alpha \cos\beta & (1)\cr
\cos(2\alpha) &= \cos^2\alpha - \sin^2\alpha & (2)\cr}$$
非常に長い数式を自動的に改行してくれる機能はありません。
適当な場所を自分で考えて \eqalignを使って
複数行に渡って出力するようにします。
○定理・命題
定理などを記述するために \proclaim というコマンドが用意されています。
ただいくつか問題点があるので自分の好みにあうように再定義しなおすか、
これを使用せず、\noindent{\bf\gt 定理 1.} ……のように
手作業で、それ風に記述するほうがてっとりばやいかもしれません。
例 : tex007.tex(S-JIS)
-- tex007.dvi
\noindent
われわれは次の定理を得た:
\proclaim {\gt 定理} 1. $\backslash$proclaim を用いると最初のピリオドまでが
ボールドで印刷される。また、本文はスラント・フォントが用いられる。
しかし、次のような不具合がある。
\item{(1)} 残念なことに日本語に対しては何の変化もない。
\item{(2)} 途中に改行があるとそれ以降は定理の本文と認識されない。
\item{(3)} ( や ) までもがスラントになるので見苦しい。必要なら
$\backslash$rm などを局所的に使うべきである。
\proclaim Corollary 2. We should use the proclaim command very carefully.
\bye
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