この日は『春の日は過ぎゆく』と東京ファンタスティック映画祭の『恋愛ベーカリー』の チケットを購入ずみでした。 せっかく東京にいくのなら…ということで、調べたところ 新宿のシネマスクエアとうきゅうでは日曜日の第一回を1000円で見られるので、 韓国映画『リメンバー・ミー』を見ることにしました。 上映開始は9:40なので、列が出来るのを予想して9:00頃行きましたがまだ チケットの窓口も開いてない状態(^^;。待っているときにダフ屋が、 「株主優待券を1400円でどう?」と人にきいて回っていました。 1000円で見られるのにそんなもの誰も買わないってば。
『リメンバー・ミー』
テレビのハングル講座での紹介を見て、絶対これは見るぞ!と決めていました。 主人公の女の子がとっても可哀想な話でした。 ただ、未来に関するある事実を知った時点では、彼女が失恋してはいないのになぜ あっさりとあきらめてしまったのか…、そこがよくわかりませんでした。 時を離れての「同感」の部分がもっと描かれるとよかったのに。でも、石壁みたいな ところを撫でていくのがダブるシーンは最高でした。
あと、21年しか時が離れていないのに、男の子の方は大学2年だからもう20ぐらいに なっているわけで、かろうじてギリギリ計算があうぐらいなんですが、 両親は学生結婚しちゃったんでしょうか。なんか気になります。
あと、サム・リーの名前が最後のクレジットのところで出ていましたが、 あのサム・リーでしょうか。どこに出ていたのか気づきませんでした。
映画が終わって外に出てみると雨が降り出していました。ともかく渋谷へ移動し、 パンテオンの様子を見に行きました。するとファンタの関係者らしい人達が うろうろ…しばらく見ていると車がとまり、 中からサングラスをかけた男性が出て来ました。 おぉ、レオン・ライではありませんか! カメラ持ってくればよかった。 そのあと、もうひとり、今度は女優さんらしき人がやってきました。
次に今度はBUNKAMURAに移動しましたが、まだ時間に余裕があるので、一度 東急ハンズにいって蛍光棒を3つ購入しました。11/2のフェイ・ウォンの コンサート用です。ぼくの分と、 かみさんの分と、 シネジャの宮崎さんの分です。 3人で蛍光棒をふって来る予定です。
BUNKAMURA にもどって、簡単に食事をすませ、1時半頃オーチャドホールへ向かいました。 するとなんと!!!もう数百人の列ができているではありませんか。 開場は3時の予定なのに……。 急いで最後尾へ並びました。 運良く屋根の下で並ぶことができましたが、もっと遅く来た人は傘をささなければならず、 気の毒でした。
『春の日は過ぎゆく』
『八月のクリスマス』のホ・ジノ監督の第2作です。最初、監督と主演の ユ・ジテ(『リメンバー・ミー』でも主演)とイ・ヨンエの舞台挨拶のあと上映されました。
前半はとても幸せな気持でみることができたのですが、後半はとても辛い話になります。 思い出してもため息がでてしまいます。 あの女性が一体何を考えているのか…謎です。もう一回見ないとだめかもしれません。
一番印象に残ったのはおばあちゃんのあの名セリフです(^^;。いや、ホント、 あれって実に正しいです。それから、いろいろ録音する音が非常に観客を 圧倒するようなシーンがありましたね。ぜひ劇場でみて欲しい映画です。
次の映画の時間がせまっていたので、残念ながらエンドロールのところで退席し、 そのあとのティーチ・インを逃してしまいました。雨の中を小走りにパンテオンに移動。 会場で、宮崎さんとフェイ・ウォンのコンサートのチケットと代金の受渡しをする 約束でしたが、宮崎さんが見当たらず、時間になったので、自分の席に着きました。 『恋愛ベーカリー』も最初、主演女優の舞台挨拶、主演男優のスクリーンからの 挨拶のあと上映されました。
『恋愛ベーカリー』
初めてみるフランシス・ン・ジャンユーの映画です。 シネジャの松下さん をはじめ多くの方が彼のことをべたぼめなので期待していました。 映画を観た結果:ぼくもこの人好きになってしまいました(^^; いい味だしてますね。 ストーリーはありがちな話で、おまけに最初の部分がわかりにくかったのですが、 観ていてとても楽しかったです。『ザ・ミッション』を見逃したのが残念。
映画が終わる前に席を立ち、宮崎さんの席の近くに移動! 無事会えました。 おまけに 阿媽さん にもお会いすることができました。 阿媽さんとぼくはこのあとすぐ家路へ。 一方宮崎さんはもう一本観る映画が残っているのでした。 ぼくが家にたどりついたのは9時半過ぎ。お腹はぺこぺこでした。
今日から職場が5連休。この日は『折り梅』『リベラ・メ』という 「〜め」で韻を踏んだプログラムです。『折り梅』の松井監督には、前作『ユキエ』が 東松山で自主上映されたときにお会いすることができ、 監督の記事の載ったシネマジャーナルにサインをいただきました。 この日はかみさんと2人ででかけました。早く会場(青山の東京ウイメンズプラザ) に着きすぎ、近くのコンビニに 買い出しに出掛けたら、かみさんの友だちにばったり。彼女もやはり 『折り梅』を見に来ていました。来年あたりに東松山で『折り梅』の上映会を 企画中でその下見も兼ねているそうです。その企画には東松山市も参加するかもしれない ということで、あとで市の職員の方も見かけました。それから、『折り梅』の 製作を応援する『折り梅』応援団でシネマジャーナルのスタッフでもある名古屋の 高野史枝さんにも1年ぶりにお会いしました。列に並んだ人はかなり多くの人が 招待券でした。岩波ホールの会員の人が多いのですね。
うまく高野さんと隣の席になりました。そのお隣は脚本を担当された白鳥あかねさんでした。 会場には監督の他にも主演の吉行和子さんが来ておられました。 吉行さんはこの前に上映の『百合祭』も主演で、この日2度目のゲスト出演でした。 『百合祭』の浜野監督他、多くの女性映画人が舞台挨拶の時、紹介されました。
『折り梅』
なんといっても吉行和子さんがよかったです。『百合祭』の吉行さんも とても面白かったけれど、こちらもとてもおかしい。なんともいえない可愛さのある人です。
原田美枝子演ずる主婦とアルツハイマー症の姑(吉行和子)が次第に心を通わせていく なかなかの感動作です。隣で、うちのかみさんは何度も涙をぬぐっていました。 アルツハイマーにかかった本人の不安・悲しみがしっかりと描かれています。 ボケるというと本人は天国にいったみたいな感じなのかと思うと決してそうではなくて、 自分が病気だという自覚はあって、そのためすごく辛い思いをするのですね。
悲しいシーンだけでなく、 ハンカチのキャッチボールなど、思わず笑ってしまうシーンもあります。
監督は普通の女性を描いた映画を作ろうとされたということでしたが、 原田美枝子は美人過ぎて、「普通」というのとはちょっと違う気はしました。
会場にはシネジャの若いスタッフの方も来ておられ、高野さんに紹介していただきました。
なお、『折り梅』は2002年新春第2弾としてシネスイッチ銀座で一般公開されるそうです。
高野さんと別れて、次の映画『リベラ・メ』を見るためにパンテオンへと急ぎました。 すでに長い列ができていましたが、食料を仕入れるために、地下のスーパーへ行き あんパンをGET、そのあと列の最後尾まで歩いて階段を登りました。結局8階まで 上がらないといけなくて、エレベーターを使えば良かったと後悔しましたが、 何処の階で降りればいいのかわからないのだからしかたないですね。 その後、列の整頓が行われ4階まで降りました。
ゲストは放火犯役のチャ・スンウォンさん。とても背の高い人でした。映画では ずいぶんアブナイ雰囲気ですが、実物は好青年でした。
『リベラ・メ』
最初から最後まで緊迫したシーンの続く大作でした。ハリウッド映画でも消防士を 描いたのがありましたね。あっちのほうが火の動きなどが分かりやすかったですが、 迫力ではこちらも全然負けていません。見ていてとても恐いです。 ヒットするんじゃないかな。
ただ子どもが痛々しい場面がかなりありますので、そういうのを見ていられない人は 子どもが出てきたら気を付けましょう。
それから、この映画にもユ・ジテがでています。途中でいなくなりますが。
女性消防隊員を演じたキム・キュリはきれいな人ですね。きびきびしているし、 見ていて気持ちがいいです。
というわけで、なかなか充実した2本を見ることができました。 家に帰りついたのは11時前でした。本当は『リベラ・メ』のあとの 『バンジージャンプする』を見たかったのですが、これを見ると 最終電車に間に合わないので残念ながらパスでした。さあ、 次は11/2のフェイ・ウォンコンサートです。
この日は映画祭のほうはパスして武道館でのフェイ・ウォンのコンサートにいきました。
「フェイ・ウォン日本武道館コンサート」
フェイ・ウォンのコンサートはこれが初体験です。 チケットはシネジャの宮崎さんにとっていただいたもので 1階スタンド西ブロックG列20番--22番でした。 かみさんと二人で武道館に着いたのは開場時間少し前。会場の前でおにぎりや パンなどで軽い夕食をすませ、入場する人の列が短くなった頃を見計らって 会場に入りました。武道館に来るのは20年以上前のデビッド・ボウイや ロキシー・ミュージックのコンサートの時以来です。
中華系アーティストのコンサートは昨年のレスリー・チャンについで2回目。 あのときの観客は綺麗に着飾ったお姉さま方ばっかりでずいぶんきらびやかでしたが、 今回はけっこう普通の人が多く、ぼくたちもそれほど周りから浮いたかんじでは なかったと思います。また、レスリー・チャンのときは開演前から蛍光棒があちこちで 光りまくっていたのですが、今回は周りを見回してもだれも蛍光棒を手にしていません。 あらかじめ宮崎さんの分も含め3本用意していたのに、なんか取り出すのが 恥ずかしい感じ(^^;。それでも開演時間になった頃にはちらほら光り始めたので 我々もポキポキっと用意。 1本100円の蛍光棒はこころなしか他の人のより暗いような気がします。
もうはじまる!というぎりぎりの時間になってようやく宮崎さんが到着。 金曜ですから仕事だったのです。
予定時間よりほんの少し遅れて開演です。最初の曲は「我願意」。 隣の席の宮崎さんはすぐにメモ用紙をバッグから取りだし、曲目をメモ!! ひぇ〜っ、メモを取りながらコンサートを聴くとは!! その後もずっとなにやらぐしゃぐしゃ書き続けておられました。 覗き込んだら隠されてしまいましたので中味は不明(^^; (前日の『折り梅』のとき、隣にいた高野さんもやはりメモ用紙に 舞台挨拶やティーチ・インの様子を克明にメモしておられました。)
アリーナの最前列にはファン・クラブの人たちが陣取っていて、 蛍光棒を振って応援しておられました。 1階西ブロックで振っていたのは我々だけだったかも。 フェイ・ウォンがこちらを向いたときは3人で蛍光棒を振りまくったので、 彼女がぼくたち3人の方を見つめてくれたような気がします。 目立ってよかった!!!
で、肝心のフェイ・ウォンですが、すごく良かったです。CDよりさらにいいです。 あの何とも言えない発声法でのびのびと歌っていて、 ぞくぞくしました。なにかが足にひっかかったり、歌詞を間違えたり、 喉になにかひっかかったり(?)というハプニングもありましたが、それもすごく 可愛い(^^)。最初はあたまに折り鶴をつけてでてきました。 その次の鳥の形の服がとても可愛いかったです。
たっぷり彼女の歌が聴けてとても満足しました。おしゃべりはあまりありませんでしたが、 その分歌がたくさん聴けてよかったです。
コンサートの後、宮崎さんと飯田橋まで一緒に歩きました。 シネマジャーナルの 事務所が昔飯田橋にあったそうで、名所旧跡(?)の解説をしてもらいました。 我々は飯田橋から有楽町線。東武東上線に乗り継いで、帰宅したのは 11時少し前でした。次は4日の『痩身男女』です。
今日が最終日。『痩身男女』をかみさんとシアター・コクーンで観ました。 指定席なので、10分程度前にに会場に到着。 スクリーンが舞台のかなり奥手にあって、D-1, D-2 からでも見易い角度でした。
上映後のティーチ・インにはジョニー・トー監督が出席の筈だったのですが、 すでに帰国……ということで、共同監督のワイ・カーファイさんひとりの 出席でした。ちょっと残念。
『痩身男女』
あらかじめメイキングビデオを観ていたので特殊メイクのサミーの可愛らしさは わかっていましたが、期待どおりでした。太るとなぜ幼児的になるのかは?ですが、 ともかくサミーが可愛くて可愛くてたまらない映画でした。彼女がダイエットするのを アンディが一生懸命応援する風景もとても見ていて幸せな気分になります。 ビルの屋上での「予行演習」もロマンチックです。 ギャグもおかしい!! 特訓のときのあの掛け声!! 日本人で良かった(笑)。 そして最後の方で、ビデオの編集を サミーが観るとき、とても切なくてぼろぼろ涙が出てしまいました。 ツボにぴったりはまった映画でした。DVDが出たら絶対買います。
ティーチ・インの様子は他でも紹介されると思う ので詳しいことは省略します (GET HONG KONG の Pick Up で地畑さんがレポートされてます!)。 あ、それぼくも知りたい!と思うような面白い質問が続いていました。そして、
などの秘密があかされました。監督さんが歌までうたってしまうティーチ・インというのも めずらしいんじゃないでしょうか。
- 特殊メイクの技術者はどうやって決めたの?
- なぜ日本が舞台なの?
- なぜ能楽堂でピアノコンサートなの?
- ホンモノの殴られ屋はどこに?
- アンディは劇中本当は何を歌うはずだったの?
- 香港にも包丁売りがいるの?(日本にもいるの?)
- アンディは太ったメイク時の演技を誰の動作を見て研究したの?
- 紙玉サッカーのシーンは最初から考えていたの?
- 共同監督の実際の分担は?
- ・・・・
会場にはシネマジャーナルの宮崎さん、阿媽さんも来ておられました。 シネマジャーナル53号で「アンディ&サミー『痩身男女』の日本ロケ遭遇記」を書いておられる Rさんにも会えました。Rさんは『Needing You』に関連して サミー・チェン来日記者会見の記事を書いておられます。 また、『痩身男女』の日本ロケに関しては、 こちら でも宮崎さんの楽しい記事が読めます。たしかにアンディのまわりでエキストラが 拳をあげているシーンがありました。宮崎さんがうつっていたかどうかは 確認できませんでした。
これで映画祭も終わり……。ちょっと淋しいです。