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■小テスト
距離空間 (X,d) の開集合系 Od(X) の性質を3つかけ。内部と閉包
内部や開集合に関して、若干の復習を行いました。 開集合の具体例として N(x;ε) をあげました。 つまりN(x;ε)i = N(x;ε) です。
■公式: Aii=Ai
■例題: Ai⊂U⊂A であり、U は (X,d) の開集合であるとき、 Ai=U であることを示せ。
■定義と性質(復習):Aa = Ai ∪ Af = A ∪ Af を A の閉包という。 A ⊂ Aa が成り立つ。
■定義: A = Aa がなりたつとき、A は (X,d) の閉集合であるという。 (X,d) の閉集合の全体を Ad(X) で表し、 (X,d) の閉集合系という。
■公式: Aaa=Aa
■定理. Ad(X) に関して、次が成り立つ:
[ヒント] Aa=Acic を使う。
- X ∈Ad(X), φ ∈Ad(X)
- F1, ……, Fn ∈ Ad(X) ==> F1∪……∪Fn ∈ Ad(X)
- S⊂Ad(X) ==> ∩S ∈ Ad(X)
■レポート (1月の第一回に集めます)
ユークリッド直線(R, d)の部分集合 A を考える。A から出発して、 内部・閉包を交互にとることを考える:
A -> Ai -> Aia -> Aiai -> Aiaia -> Aiaiai -> ……
先に閉包をとってから、同様に繰り返すこともできる:
A -> Aa -> Aai -> Aaia -> Aaiai -> Aaiaia -> ……
例えば、A=(0,1] とすると、次のように繰り返しが起こる:
A=(0,1] -> Ai=(0,1) -> Aia=[0,1] -> Aiai=(0,1) -> Aiaia=[0,1] -> Aiaiai=(0,1) -> ……
A=(0,1] -> Aa=[0,1] -> Aai=(0,1) -> Aaia=[0,1] -> Aaiai=(0,1) -> Aaiaia=[0,1] -> ……
したがって、このようにして得られる部分集合は3つしかない。 A をうまく選んで、もっと多くの異なる部分集合がえられるようにしなさい。
位相空間
■定義: 集合 X の部分集合系 O が次の3条件をみたすとき、 O は X の位相であるといい、(X, O)を位相空間という。
例えば、(X,d)が距離空間であるとき、O=Od(X) とおくと これは X の位相になります。 (X, Od(X)) を距離空間 (X,d) の定める位相空間といいます。
- φ∈O, X ∈O
- U1, ……, Un ∈ O ==> U1∩……∩Un ∈ O
- S⊂O ==> ∪S ∈ O