[目次]
距離空間の定義
9月27日の講義では、距離空間の定義を行いました:
- [距離関数]
- 写像 d:XxX→Rが次の3条件を満たしているとき、d を X 上の距離関数という。
D1:∀x, y ∈ X : d(x,y)≧0, d(x,y)=0 ⇔ x=y
D2:∀x, y ∈ X : d(x,y)=d(y,x)
D3:∀x, y, z ∈ X : d(x,z)≦d(x,y) + d(y,z)
- [距離空間とその点]
- X と d を対(=順序対)にしたもの (X,d) を距離空間という。
Xの要素を距離空間の点という。
- [2点の距離]
- d(x,y) を2点 x, y の距離という。
XxX は集合X とそれ自身との直積です:
X×X = {(x,y) | x, y ∈ X}
です。(x,y) は順序対です。順番を入れ替えた (y,x) は、x=y でない限り、もとの (x,y) とは異なります。距離は2点を与えると定まるものです。その2点を x, y とするときの距離を
d(x, y) とかいているわけです。距離関数のみたすべき3つの条件は必ず憶えてください。