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部分集合の内部・外部・境界 (2)
Aを距離空間(X,d)の部分集合とし、 Aの補集合 Ac を臨時に B と書くことにします。
定義: B=Acの外部 Be=(Ac)e= Ace を A の「内部」といい、Ai で表す。 内部の点を A の「内点」と呼ぶ。
X は、Ai、Af、Ae の3つの部分に分かれます。 これらは互いに共有点を持ちません。さらに上のようにB=Acとおくと、
Ai=Be, Af=Bf, Ae=Bf
が成り立ちます。これを図で表すと次のようになります:
↓
A
‖
BcAc
‖
B
Ai
‖
BeAf
‖
BfAe
‖
Bi
定理(一部は既出)
- x が A の内点 ⇔ ∃r>0 ( N(x;r) ⊂ A ) ⇔ Acの中の点列の極限にならない
- x が A の外点 ⇔ ∃r>0 ( N(x;r)∩A =φ ) ⇔ A の点列の極限にならない
- x が A の触点 ⇔ ∀r>0 ( N(x;r)∩A ≠φ ) ⇔ A の点列の極限になる
- x が A の境界点 ⇔ ∀r>0 ( N(x;r)∩A ≠φ かつ N(x;r)∩A ≠φ) ⇔ A の点列の極限にもなるし、Acの点列の極限にもなる
いくつかの例で内部・境界・外部・閉包を求めました。