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開集合・閉集合 (2)
小テスト:
ユークリッド直線(R, d)の部分集合 A を考える。A から出発して、 内部・閉包を交互にとることを考える:
A -> Ai -> Aia -> Aiai -> Aiaia -> Aiaiai -> ……
先に閉包をとってから、同様に繰り返すこともできる:
A -> Aa -> Aai -> Aaia -> Aaiai -> Aaiaia -> ……
例えば、A=(0,1) とすると、次のように繰り返しが起こる:
A=(0,1) -> Ai=(0,1) -> Aia=[0,1] -> Aiai=(0,1) -> Aiaia=[0,1] -> Aiaiai=(0,1) -> ……
A=(0,1) -> Aa=[0,1] -> Aai=(0,1) -> Aaia=[0,1] -> Aaiai=(0,1) -> Aaiaia=[0,1] -> ……
したがって、このようにして得られる部分集合は2つしかない。 A をうまく選んで、もっと多くの異なる部分集合がえられるようにしなさい。授業では、A=(1,2] の場合、3つの集合が得られることを観察しました。 5つ以上異なる集合が出てくるような A をみつけることを冬休みのレポート課題としました。
前回の復習の後、次の定理を証明しました:
定理:A は距離空間 (X,d) の部分集合とする。
- Ai は A に包まれる開集合のなかで最大のものである。
- Aa は A を包む閉集合のなかで最小のものである。
次に距離空間 (X,d) の開集合全体の作る集合族を O(X,d) または略して OX とか O と表すこと、 閉集合全体の作る集合族を A(X,d) または略して AX とか A と表すことを説明しました。 これらに関して次の性質が成り立ちます:
定理:
- φ∈ O , X∈ O
- Uλ∈ O (∀λ∈Λ)⇒ ∪λ∈Λ Uλ ∈ O
- U1, ……, Un ∈ O ⇒ U1∩ ……∩ Un ∈ O
A に関しても類似の定理が成り立ちますが、これは次回取り扱います。