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命題と論理(続き)
前回の復習を行い、小テストを実施しました。
小テスト: (P ⇒(Q⇒R))≡(P∧Q⇒ R) を証明せよ。
真理値表を用いた証明と、すでに習っている公式を用いた証明を解説しました。 また、この公式は、将来頻繁に使うので、よくおぼえておきましょう。
■限定命題
変数を持つ命題変数から2種類の限定命題を作る方法を説明しました:
∀x( P(x) )「すべての x に対して P(x) が成り立つ」
∃x( P(x) )「P(x) が成り立つような x が存在する」
ここで用いられている変数 x は「ダミー」ですので、他の好きな文字に取り替えても 同値な命題になります。定積分で用いる変数を取り替えても、値は変わらないのと同様です。
上のパターンは、通常、次のような形で使います:
∀x( P(x) ⇒ Q(x) )
「すべての x に対して、P(x) ならば Q(x) が成り立つ」
「P(x) が成り立てば、必ず Q(x) が成り立つ」
「P(x) が成り立つような任意の x に対して、Q(x) が成り立つ」
「P(x) が成り立つようなすべての x に対して、Q(x) が成り立つ」
また、下のパターンは、通常、命題 Q(x) を考える前提となる条件 P(x) を組み合わせて、 つぎのような形で使います:
∃x( P(x) ∧ Q(x) )
「P(x) を満たすような x で、Q(x) が成り立つものが存在する」
演習
色々な限定命題について、日本語の文と論理式を用いた表現を比較しました。
小テスト:「方程式 x2-1 = 0 は正の解をもつ。」という命題を論理式で表しなさい。
解:∃x ( ( x > 0 ) ∧ (x2 - 1 = 0 ) )
注:これは 「x2 - 1 = 0 が成り立つような正の数 x が存在する」と読むとわかりやすいです。
教科書 p.8 の(ハ)の命題(4以上の偶数は2つの素数の和として表せる)を論理式を用いて 表す問題を検討中に時間がきました。次回に続けます。