[目次]

幾何学II

いろいろな図形(1)

前期の幾何学Iで、曲線や曲面などの図形は

  1. 方程式
  2. パラメータ表示
などによって表現できることを学びました。 パラメータ表示に必要なパラメータの個数をその図形の次元とよびます。 後期の幾何学IIでは、それら以外の方法も学びます。 最初の2回の講義で、これから扱うことになるいろいろな図形を紹介します。

1次元の図形
数直線 R
円周 S1 : { (x,y) ∈ R2| x2+y2=1 }
2次元の図形
座標平面 R2
2次元球面 S2 : {(x,y,z) ∈ R3| x2+y2+z2=1 }
3次元の図形
座標空間 R3
3次元球面 S3 : {(x,y,z,t) ∈ R4| x2+y2+z2+t2=1 }

3次元球面を「見る」方法にはいくつかあります。 映画のフィルムのように「動画」を用いる方法について解説しました。 詳しくは昨年度のページをご覧ください。




幾何学演習II

三角形の重心座標(1)

三角形に関する「チェバの定理」と「重心座標」について学びました。

平面の線分AB上の点Pに対する次のような公式(高校で学ぶ)を復習しました。 ただし、sA, sB は各線分の長さを表します。



平面の三角形ABCの中の点Pに対する次のような公式を紹介しました。 ただし、sA, sB, sC は各小三角形の面積を表します。

証明は演習問題にしました。次回、黒板で説明してもらいます。 チェバの定理の証明がヒントになるでしょう。

三角形ABCの中の点Pに対し、

とおきます。α+β+γ=1が成り立ちます。 (α, β, γ)のことを△ABCにおけるPの重心座標と呼びます。 例えば、どんな三角形でも重心Gの重心座標は(1/3, 1/3, 1/3)です。

課題:三角形の外心、内心、垂心の重心座標を求めよ(頂角や辺の長さを使ってかまいません)。