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幾何学I

平面曲線の曲率の計算

前回は、何回でも微分可能な曲線 p= p(t) (a≦t≦b)が与えられており、 常に |p(t)| > 0 と仮定したときに、 弧長パラメータ s による表示 p(s) を用いて曲率κ(s)を定義しました。 今回はその続きです。

命題:e’(s)=κ(s)n(s)

この命題は合成関数の微分を使って左辺を計算することにより得られます。

命題:κ(s)=det(p’(s), p”(s))

ただし右辺は各ベクトルを縦ベクトルと思って並べて得られる行列の行列式です。 証明は右辺が κ(s) det(e(s), n(s))になることと det(e(s), n(s))= 1 を用います。

曲率κ(s)の計算方法:
  1. θ(s)を具体的に求めて微分する。
  2. e’(s)=κ(s)n(s) を調べる。
  3. 公式 κ(s)=det(p’(s), p”(s))を利用する。

いずれの方法も、曲率をsの式で与えます。最終的にtの式で表すには、 s=s(t) を代入する必要があります。一般の場合の公式は次で与えられます。。

公式: κ(t)= det (p(t), p・・(t)) / |p(t)|3

この公式は6月の補講の時に証明します。とりあえず、これを自由に使って構いません。




演習


e(s)が次のような形の場合に、θ(s)を実際に求めてみました。 また、プリント1の問題の中から4について解説をしました。 プリント2も配布しました。