映画は色んなエピソードがうまくつながっていって、面白かったです。 一年で最初の映画としては、まあまあだったかな。
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(2008/1/12, シネマクレール丸の内)：
面白い映画でした。ラスト直前まで、ずっと痛い映画なのですが、
それを救ってくれるのが店のオーナーの老人との会話。
主人公の最後の決断がよかったです。
ただ、日本人のぼくにとって、パイがどれもおいしそうに見えなかったのが残念でした。
[1/26] かみさんにつきあって、また観ました。 それにしても、ロクでもない男ばっかり出てきますね。 特にストーカーの男はなんか顔も性格もぼくに似てる気がして、 みるのがちょっと辛いです(^^;。
ただ、予告で観たときから「おおおっ、ムーンラーダース！」と思っていたので、 「スカンピン」と「髭と口紅とバルコニー」には大満足でした。 「火の玉ボーイ」のアルバムは学生の頃すごく好きで、何度も何度も聴いてました。 Ａ面のシティボーイ編（「スカンピン」はこちら）の方が Ｂ面のハーバーボーイ編（「髭〜」はこちら）より好きでしたが、 今回映画に使われている「髭と〜」はなかなか映画にうまくあっていますね。
あと、三浦友和は意外な雰囲気で面白かったです。
(2008/1/14, シネマクレール丸の内)：
これはおかしい（と言ってはわるいかも）。
題名からは想像もつかない、奇想天外な映画でした。観て良かった！
途中何度も思わず吹き出してしまいました。
ウィノナ・ライダーは久しぶりでしたが、あんまり変わってなかったです。
皮肉っぽい表情をするところは『１７歳のカルテ』のときと同じ。
でも、まあ、彼女なら許せます。Wilco がどうのこうのと出てきましたが、
『１７歳〜』でも Wilco の曲が使われてましたね。彼女が好きなバンドなんですよね。
(2008/1/26, シネマクレール丸の内)：
予告編でみたまんまの映画でしたが、クライマックスの演奏シーンは無茶苦茶よかったです。
一気に解き放たれた快感で、ちょっと泣けてしまいました。
主人公の女の子はほんとに魅力的でした。過去の話は余計だったような気もします。
「おかえり」というタイトルは、アパートの窓から 夫の出勤と帰宅を見守り続ける妻の姿を表しているようです。
妻を演じた女優さんがすごく可愛いので、 へとへとになりながら彼女を守ろうとする夫の気持ちがすごくよくわかります。 映画自体はこの後彼らがどのように暮らしていくのかを見せてはくれません。 なお、福山平成大学の方が授業でこの映画を取り上げ、 関連する文書を公開しておられます(特に4/27のもの)。
政治的な主張を込めた映画をドラマ仕立てで作るというのは、 どうも気に入らないです(右でも左でも)。
(2008/2/3, シネマクレール丸の内)：
予告篇でほとんど中身はわかってるんですが、
気になっていたのは小林薫の「餃子ですよ、餃子」のせりふ。
いつ出てくるかと思っていたら、終わりの方でしたね。
まあ、それほどたいしたことではなかったかも。映画は、小林薫のダメ男ぶりが見事(笑)でした。 いや、人のことを笑っている場合ではないですが。 市長室のらんちゅうの替わりに出目金を入れてどうするの！とか、 ピアノしか伴奏がないはずなのに、なんで歓喜の歌になると オーケストラの演奏がついちゃうの！ カラオケＣＤを使ったの？！とか、 ２００席ぐらい足りなかったのに、あれだけしか席が増えないでいいの？、 そもそもそんな工事、勝手にやっていいの？とか、 どんなダメ男でも縫い代ぐらい考えて切るでしょ！とか、 色々ツッコミどころはいっぱい。 でも、コメディで、最後はうまく収まるのに決まっているので、 楽しく観ることができました。
学生たちのあまりにも無謀な試みはあまりにも危険すぎ！ ラストまで緊迫感が持続して、疲れるほど。 で、見終わって、なんとなくいやな感じになってしまいました。 アン・リー監督、なんでこんなに力の入った映画を作るかなあ。 昔の映画の方が好きです。 年をとって重苦しすぎる映画が苦手になってしまいました。
映画を観ていて一番「おおっ」と思ったのは実は、 ヒロインが日本式の料亭で「天涯歌女」を歌ったシーンでした。 この歌は３０年代の上海映画「街角の天使／馬路天使」で使われていたもので、 その後色んな人が歌っています。 YouTubeでも、周璇のオリジナルの他に、色んなバージョンが見つかります。 この歌を歌いながらヒロインが踊るわけなんですが、左右の人差し指を 男女になぞらえて寄り添わせるところがあるんです。 日本でも演歌や大衆演劇の舞踊でそういう振り付けが使われます。 それがどうしたって言われたら困りますが、これ、好きなんです。
(2008/2/7, ＤＶＤ)：
オードリー・ヘップバーンとシャーリー・マックレーンが共演している1961年の映画です。
実はこの映画はあの名作「ウーマン・ラブ・ウーマン」の第一部で観てるんです。
レズビアンの老カップルが観に行ったのがこれだったんですね。
なんの映画なのかわからなかったのですが、「ウーマン・ラブ・ウーマン」を
勧めてくれた方から、こちらも観るといいと推薦されて、やっとわかりました。映画は、二人の女性が経営する女の子の小学校(?)が、 ひとりの憎たらしい女の子（この子はすごいね！）のウソのために 二人がレズビアンであるという噂がひろまり生徒が皆やめてしまい、 そして……という悲惨な話です。だから観ていてとても辛い映画なので、
が普通ならつくわけはないんですが、なにしろヘップバーンは美しく、
マックレーンは切ないほど可愛いし、なにより、ラスト近くで、マックレーンが
ヘップバーンに自分の気持ちを打ち明けるところが、ほんとに
切なく盛り上がるんです（「ウーマン〜」で使われているのはこのシーン）。
マックレーンに対してものすごく気持ちが入り込みました。
ゼロから始めて大きな会社の会長になった男ですから、 ともかく自分がなんとかしなくては家族が幸せに暮らせないと思いこんでしまう、 その勘違いが悲しいですね。家族にも自分の病気のことは伝えない。 基本的に善人だから、ともかくよき父であり良き夫であり続けようとするわけです。 事実を知った娘の父親に対することばはけっこう痛かったんではないでしょうか。
いいドラマでした。 あと、インドの孤児が可愛いですね。
(2008/2/17, シネマクレール丸の内２)：
イラン人の少女マルジが、激変する環境の中で、けっこう無考えな行動をとりながらも、
成長してゆくという、作者（原作者で監督）の実体験に基づいたアニメです。
フランスで作られたので、イラン人もフランス語でしゃべります(^^;。
コミカルなセンスにあふれているし、落ち込むことがあっても、
また強く立ち上がっていくので、安心して観ていることができます。
おばあさんがとってもいい人で、彼女の心に残る助言をしてくれます。
映画の中で一番印象深い人ではないでしょうか。
(2008/2/?, ＤＶＤ)：
金持ちの老人の最後のセリフは映画史上最高の名(迷？)セリフではないでしょうか、
“Some like it HOT”のタイトルがここで活きますね〜
（"Some like it hot, some like it cold, some like it in the pot nine days old." ）。
見事なエンディングです。
もちろん、シュガーを演じるマリリン・モンローの無邪気な可愛らしさもいいですね。
(2008/2/23, ＤＶＤ)：何度も観ている映画ですが、「噂の二人」を観て、
もっとシャーリー・マクレーンが観たくなり、購入しました。
この映画のシャーリー・マクレーンはほんとに可愛いですね。
エレベータのボタンを押すときの仕草など、たまりません。
内容的にはけっこう生々しい話なんですが、
ビリー・ワイルダーはさらりと作っていて、うまいです。
もうひとつがっかりしたことがあるんですが、 セックスの後いつの間にか掛け蒲団の下で下着をつけるのはやめて欲しいです。 期待してしまったではないですか(^^;
お母さん役の女優さんが、とっても綺麗でした。うっとり……。
(2008/3/21, シネマクレール丸の内)：
温かいものが心に残るいい映画でした。
けっこうこんな風に好意をもってしまう人ってありますよね。
なぜかつくしたくなったりして……。
でも、けっこう貧乏なはずなのに○○○なんか買っちゃって大丈夫だったんでしょうか。
親父さんに貰ったのかなあ。
それに蒼井優ちゃんはあれだけ！？ 残念……。
(2008/4/15, シネマクレール丸の内)：
同じタイトルの全米コンサートツアーのドキュメンタリーです。
ロマ(ジプシー)の音楽と言っても国によってずいぶん異なっていて、
やはりぼくの好みに合うものと合わないものがありました。
一番好きだったのはロマの天童よしみという感じの女性歌手。
圧倒されました。
トロントのコンサートの次あたりで Ann Arbor がちらっと出てきたのも、
ちょっと嬉しかったです。
(2008/4/19, シネマクレール丸の内)：
いやあ、予告編をみただけでぐっとこみ上げてくるものがあったんで、
もう見るのをやめとこうかとおもいましたが、案の定、ラスト近くからは
涙をただただ流すだけでした（でも叩かないでほしいなあ）。
主人公を演じる女優さんも、その娘を演じる子も、素晴らしい！映画の中で色々、ポップソングが使われているんですけど、 聴いていて、なんか日本の歌謡曲や演歌を思わせるようなものがありました。 ということは、ヨーロッパの人にも、けっこう日本の歌謡曲が受けるかもしれませんね。
それにしても劇団員の皆さん、唐がいないとずいぶんくつろいでますね。
夏木マリが、下関映画にまた出てます。
ちなみに、主人公の通う学校は梅光女学院が使われています。 昨年９月、岡山理科大の宣伝に山口県下５０校ちょっとまわったんですが、 その内のひとつです。見てすぐ、あ！ あそこだ！ とわかりました。 ミッション系のとても雰囲気のいい学校です。
(2008/4/20, シネマクレール石関)：
アフガニスタンの裕福な家に育つ少年。
彼は召使いの男の息子に対してむごい仕打ちをして、追い出してしまう。
ロシア侵攻で、少年と父はパキスタンに脱出し、その後アメリカに落ち着く。
そして２０年後、彼がどうやってそのつぐないをするのか……というのがストーリーです。
後半部分がちょっとあり得ない展開で、そりゃあ絶対無理！というところを
強引にもっていくのがやはりアメリカ映画ですね。
すごいサスペンスでした。
アフガニスタンの中での民族差別など、あまり知らない世界を知ることができました。ただ、パキスタンで父の友人と話すのが英語っていうのはあり得ない気もしました。
女子校の吹奏楽部の団体さんが観に来てました(^^;。
(2008/5/6, シネマクレール石関)：
設定が無茶苦茶おもしろいっ！！！ しかも主人公がチャーミング！！！
憎たらしかった嫁が変わっていくのも、月並みだけど、見ていて嬉しい。
死んだ良人と不倫していた憎たらしい女をやりこめるシーンもすかっとします。
あと、○ニス・エルボウには笑ってしまいました
(この表現の時だけ、発音をtennisと合わせてましたね)。
店の経営者も枯れた感じがよかったです。
(2008/5/6, シネマクレール丸の内)：
監督さんの舞台挨拶のある回を観に行きました。
りりィさんはもちろん、それに絡む３人の女性がそれぞれ皆、
孤独な女性の姿をうまく演じていました。
好きなタイプの映画です。
ただ、あんなに人が出入りしてたら、ホテルのお客さんがぐんと減ると思うんですけど、
それはいいんでしょうか。
ところで、今調べたんですが、りりィさんってうちのかみさんと 同じ年(1952年)のうまれなんですね。もっと上かと思っていました。 実はこの年はいい女が多いんです(^^)。 中島みゆきとか児島美ゆきとか、 夏木マリとか、桃井かおりとか、もたいまさこ(笑)とか、風吹ジュンとか。 ぼくの生まれた1954年だと、萩尾みどりとか檀ふみとか、 さらには群ようことか林真理子とかで、色っぽさがぐんと落ちる感じ。
(2008/5/21, MOVIX京都)：
来日中の Qayum Khan さんが、日本のホラー映画が好きだというので、
彼は日本語はわからないのですが、とりあえず宿の近くの映画館でやっていた
この映画を観てきました。それほど怖い映画ではなかったのですが、
さすが「あの」時だけはびっくりした……かな？
出てくる人がみんなあやしすぎで、一体どうなっているのかと思っていたら、
謎は一切解決されずに終わってしまいました！ そんなあ！
続編をみろっていうことなの……かな？
お話は、ある村で毎年祭りの晩に殺人がおこり、人がいなくなる……
というものなんですが、その祭りがあるのは５月か６月頃。
なんで「ひぐらしのなく頃に」なの……かな？って思ってたんですが、
後で色々ネットで関連ページをみていたら、
「こういう」意味で「ひぐらし」を使っているのかな？
っていうことがやっとわかった……かな？
なにしろ、謎が全く解決されないので、あまりおすすめできないのですが、 女の子二人が、けっこう、可愛いかった……かな？ 続編が出来たらきっと観に行く……かな？
(2008/5/24, なんばパークスシネマ)：
いやあ、すっかりだまされました。
面白かった！ ちょっとフェアじゃあない気もする……かな？
(いやあ、それはもういいんだって！)久しぶりにパンフレットを買いました。 まだ見ていない人がこれを読むといけないので、 ともかくなにも書きません。 映画館に急げ！……って、岡山じゃあ、やってないの？ 倉敷に行ってくださいね！
(2008/6/1, MOVIX倉敷)：
綾瀬はるかさんって、初めてみたんですが、チャーミングでした。
この監督さん、ほんとに女優さんを可愛くとりますね。
だけど、ストーリーはちょっと雑すぎて説得力はゼロ！
例えば、ネタバレなしに書きにくいんですが、
「サイボーグ(ロボット?)」はなぜああいう誕生日の祝い方を教えられていたのか……
単に主人公に対するギャグ？ 納得いかないですねぇ。
そして、一番気になるのは、この後、
一体主人公は「誰」を愛して生きて行くんだろう？ ということです。
そっちの方がもっと面白いドラマになるんじゃないでしょうか(^^)。
ラストは「あっち」がメインになったから、もう「こっち」はどうでもいいということ？
どちらかというと「こっち」のほうに気持ちが入り込んだんですけど……。
ぼくだけでしょうか。まあ、お馬鹿映画ですから、細かいことを突っ込んでもしかたないんだけどね。
(2008/6/2, シネマクレール石関)：
なんだか最近、可愛い子さえ出ていればオススメマークをつけてしまう癖が
ついてしまったようです。堀北真希、いいですね(^^;
全体的には退屈なんですが、最後に彼女が手にする「アレ」が画面に大写しになったとき、
ぐっとこみあげてきてしまいました。切ない……。それにしても、画面が時々すごく暗くて青っぽかったんですが、なんかちょっと残念でした。
(2008/6/8, シネマクレール丸の内)：
予想はしていましたが、延々と続く総括の場面がすごかったです。
現実には全員がアイスピックで次々と刺して処刑するとか、
もっと凄惨なこともあったようですが、これでも十分。
ふたつのグループが一体となることによっておこる内部の競争がこのようなところまで
彼らを突っ張らせたのでしょう。
非常に怖かったです。
森と永田が先に逮捕されてしまうということを忘れていたので、
二人の逮捕を知ったときには、ほっと安堵しました。
その後のあさま山荘事件の結果はよく知られていますからね。坂口弘がちょっといい男すぎるような印象を受けました。
あと、あんな凄い男がなんで最初、へぼい奴に捕まっちゃったの？
なんでこの映画がいやなのか考えてみたんですが、結局、 ギャングの連中がけっこうイイやつに描かれているのが気に入らないんです。 市長や警察署長とつるんで悪いことをし放題だった連中ですよ。 なんか違ってる気がします。 なので、全然スリルもないし、結末の付け方なんてあきれてしまうんです。 それに対する映画人の計画も、どう考えてもヌルすぎます。 コメディに対して野暮なことを言っても仕方ないんですが、 ギャングとの絡みと言えばやっぱり「お熱いのがお好き」と比較してしまいますね。
(2008/6/?, ＤＶＤ)：
昔映画館に２回観にいって、アメリカ留学の時に大学でまた見て、
日本に帰ってきてビデオを買って、そしてこの間ＤＶＤも買ってしまいました。
なんというかツボにはまって、好きな映画です。
その前『アメリカン・グラフィティ』もずいぶん気に入って、
何回か映画館に観に行ったんですが、
作家志望の主人公がちょっとハナにつく感じがしてきて、
特にＤＶＤを買いたいという気がおきないんです
（『未知との遭遇』でげっそりしたせいかも）。
その点、トラボルタっていいですねえ。人の良さ丸出しだし。登場人物が誰も高校生に見えないという唯一の欠点には目をつぶれば、 こんなに楽しい映画はありません。歌も踊りも好きです。 Pink Ladiesの娘たちも、皆チャーミングです。 1979年暮れ頃(?)バージニア工大のSquires Student Centerdで上映されたとき、 男子学生たちがオリビア・ニュートン＝ジョンの歌う "Hopelessly Devoted to You" に無茶苦茶盛りあがったのには ちょっとびっくり！ すごい人気でした。ずいぶん年上なのにね。
(2008/6/23, シネマクレール丸の内)：
こちらもある意味「家族」を扱っているんですが、母親とは血のつながりがなかったり、
自分の産んだ赤ちゃんを養子に出すという話で、
血のつながらない関係の心地よさみたいなものを感じました。冒頭のセックスシーンもほほえましくてよかった。 ただ、あんなにしっかりした女の子がなんで避妊しなかったのか、合点がいきません。 まだまだ、子供だったんですね。
(2008/6/29, ＤＶＤ)：
一応サスペンス映画なんだけど、女性歌手に恋こがれる若い郵便配達夫の話です。
本当ならそんなものが成就するはずもないのですが、
そこはフィクションですから、うまく話が進みます。
監督さんの妄想爆発という点で『アンジェラ』とも共通する点があります。
フランス映画ってそう言うものなのかな。女性歌手の歌がすごくいいです。
いい音で聴きたいな。冒頭とラストの劇場シーンが特にいいです。
ベトナム人の女の子もけっこうチャーミング。
あと、ジュールが、盗んだコスチュームを歌手に返しておしゃべりをした後、
ルンルン気分で廊下を歩いて掃除のおばさんにおじぎしてくるっと回るところも、
気に入りました。
(2008/6/30, シネマクレール丸の内１)：
最初はコメディかと思ったんですが……夫婦の純愛物語でした。
だんだん壊れていく妻の姿が痛々しかったです。
そんな妻が、夫のささえと寺の天井絵を描くことによって立ち直っていくのが、
まあ安易とはいえるけれど、観ていて心地よかったです。
幸せな気持ちで映画を見終わりました。
夫の方もけっこうむなしい仕事をやってるわけだけど、
赤ん坊や妻の姿を描くことによって彼自身も救われたんですよね。ただ、夫婦の結婚写真(?)を撮るっていうのは、どうかなあ。 ぼくとかみさんも結婚式とか披露宴なしで結婚して、 しばらくたってから、住んでいた区の施設で安く結婚式をあげたり 写真を撮ったりできるっていうのを新聞で読んで （戦争直後の混乱期に結婚式を挙げずに結婚した夫婦が、 ３０数年たって、子供も巣立ち、生活も落ち着き、 やっと結婚式をあげたという記事が載っていたんです）、 自分たちも「やってみようかあ」とかいうことになって申し込んだんだけど、 当日のかみさんの悲しそうな表情をみたときは、 なんて馬鹿なことをしてしまったのかと辛くて泣きそうでした。 早すぎたと言えば早すぎたんでしょうけど、 たとえその時やらなかったとしても、 子育てが終わりそうな今になって、 なにやらぼくが捨てられそうな雰囲気になっているんで(^^;、 どっちみちそんなつまんないことはやらないでしょうけど……。 いや、本当はけっこう幸せなんですが、それでもやっぱり写真はいやだな。
ところで、兄嫁が抜群に面白かったです！！！！ この役やるの、きっと楽しかったと思いますよ〜。 あと、食堂のシーンで観たくないところがありました(^^; 外食できなくなりそう。
で、結局、恋人たちを最終的に引き裂いたのは、妹の証言と言うより、戦争だったわけで、 なにかポイントがぼやけてしまったような気がします。
個人的な趣味では子どものときの妹が一番好み。 片思いの切なさに共感してこの映画を観ました。 川にまで飛び込んでいるのに、他の女性に恋している男って(まあ、女もでしょうが) あんなに鈍感なものでしょうか。
年をとったときの妹を演じていたのは、 「ウーマン・ラブ・ウーマン」の第一話(1961年)の女優さん。 この人、メイクで全然雰囲気が変わってしまうのが不思議です。 「１７歳のカルテ」のときのインテリ女性もよかったですね。 "ambivalence" の説明でころっとまいりました。
(2008/7/12, シネマクレール丸の内)：
日替わりで女性と遊ぶプレイボーイのトムは、
１０年来の親友であるハンナのスコットランド出張をきっかけに、
自分が彼女に恋していたことに気づくのですが、なんと出張から帰ってきた
ハンナはスコットランドから婚約者を連れて帰ってくるんです！
おまけに普通は女性がつとめる介添え役 maid of honor を、
一番の親友であるトムに依頼してくる……というコメディです。
当然ラストはみえみえですが、なかなか楽しい映画でした。
まあそれだけだったら特にオススメではないのですが、
舞台がニューヨークからスコットランドに移った瞬間の
ハイランドの空撮風景とそのときバックに流れる音楽の見事さは、
ほんとうに息をのむような素晴らしさです。この数秒間だけのために、
料金を払っても惜しくないです。場所はどこでしょうか、
グレンコーあたり？ その後もスカイ島やその近辺を舞台に話は進みます。
スコットランドの好きな方には必見の映画です。
(>> ロケに使われたアイリーン・ドナン城の写真など)
[7/16の夜、また観てきました！]
４人の中では(並)妻が一番普通で、共感を覚えます。 まあ、やたら英語を使ったりして、ちょっとヘンなところはありますが、 すごく可愛い女性です。ぼくならこの人を選びます。 結末は書きませんが、ぼくは納得しました。
映画館は、韓流ファンの女性でいっぱいでした。
(2008/7/18, ＤＶＤ)：
なんども観ている映画ですが、チェックしてみると感想を書いていないようなので、
ここにメモしておきます。ちょうど「東京少女」のように、時を隔てた男女の恋物語です。 滞在中のホテルの資料室で、男が女優の古い写真を見て恋に落ちるシーンが見事！ そう言えば「太陽の少年」も、同じような設定でした。 ぼくはこういうのに弱いのかなあ。 写真であれ、実物であれ、一目見て一瞬で恋に落ちることって、 ほんとにありますよね〜。 会いたいのに会えないその切なさが、恋する気持ちを燃え上がらせていきます。 ほんとに、この映画は名作です。
唯一の見所はコミュニストの女性。チャーミングでした。こっちはキクかも！
上の感想を書いたあと、夫婦ってどうあるべきなのかって少し考えてしまいました。 ひとつの理想として「喜びも悲しみも共に分けあう」っていうことがあるとは思うんですよね。 ただ自分の場合は数学をやってるわけですが、もともと才能がないものだから、 何をやってもうまくいかないし、やる気すらもなくなることってあるんですよね。 というかむしろそれが普通の状態と言ってもいいかも。 でも、見栄っ張りなので、そんなことは夫婦の間の話題になんか死んでもしたくないわけです。 まあ、向こうだってそんな話、聞きたくもないからそれはそれで構わないとも言えるわけです。 だけど、こんなぼくでも、過去に数回、身が震えてくるようなアイデアに 出会ったときってあるんです。 今まで世界中の誰も思いつかなかったことを自分が見つけたときの喜び！ そして同時に、 ひょっとしたら、ごく近い過去に誰か同じことを思いついて 発表してしまったのではないかという不安！ それらが混じった何とも言えない昂揚感…… それを本当は夫婦で一緒に喜びたいという気持ちはあるんですよ。 でも、普段そう言う話をしていないと、それが口に出せなくなっているんです。 それに、出来たと思っても、ほんの小さな穴からすべてが崩れ去るかもしれないわけです。 ひょっとしたら、ぬか喜びさせてしまうかもしれないという不安が一層、 喜びの言葉を口に出せなくしてしまうんです （で、正しいことが確認出来た頃には、まあそれほどのことではなかったっていう気になってるし）。 それを思うと自分はよい夫ではなかったなと思わずにはいられません。
姉や姉の家族もやたら騒々しくていやになります。 むなしい会話は彼らが帰ってしまうまでひたすら続きます。 それに比べれば、母親の毒のこもった告白はまだましと言えるのかもしれないけれど、 その言葉が心に響かないのは、あまりにも愚かで醜いからだと思います。
捨ててしまいたい、だけど捨ててしまえない、家族というしがらみ……。 この映画を観たら盆休みも帰省したくなくなりますよね〜。
ラストは、両親もこの世を去り、新しい子供もできて幸せそうな家族の姿で終わります。 彼らが上の世代とは違った生き方をしてくれることを祈らずにはおれませんでした。
(2008/7/20, ＤＶＤ)：
「歩いても 歩いても」を観た帰りにシンフォニービルでＤＶＤを買いました。
2005年の暮れにメルパで観た映画です。
この映画を観た後、
e. e. cummings と Elizabeth Bishop の詩集が買いたくて、
しばらく悩んだ後 "One Art" のはいった Elizabeth Bishop の詩集の方だけを
注文したんです。
当時単身赴任中でセンチメンタルな気持ちだったせいもあって、この詩を読んでは
ため息をついたものでした。今もう一度ＤＶＤで映画を見直してみると、
キャメロン・ディアスが最初に朗読した詩集は、まさに購入した本のハードカバー版で、
表紙も同じでした。このシーン、ほんとにぐっときます。
この映画で描かれている家族はアメリカでも決して典型的なものではないと思いますが、 「歩いても〜」で描かれる典型的な(?)日本の家族との違いは大きいですね。 こちらはエンタテインメントなので、見終わったときの気持ちは遙かにいいです。 何度でも見たくなります。
その騒々しく、一分一秒を争う世界から足を洗って、 地道に真実を求める生活にはいったとき、息子との再会が可能になった ……って言うのもとってつけただけみたいで感動もなにもないです。
で、新聞のことなんですが、文化面なんかのように、 時間との競争のない面は面白いと思います。 ずっと、日経をとってます。読むべき所が少ないのが理由です。 私の履歴書（書き手によってあたりはずれあり！）や連載小説、あと読書欄が面白いです。 今連載している平岩弓枝さんご本人には興味がないのだけれど、ここのところずっと 長谷川伸さんのことが載っていたので、切り抜いています。 北方謙三の「望郷の道」も面白い。瑠瑋って無茶苦茶かっこいいです。 それにひきかえ、今回の件での正太のみっともないこと！ 女を好きになるのならそれなりの覚悟があっていいと思います。 がっかりでした。とはいえ、この続きが待ち遠しい(^^; 学生の頃は朝日をとってました。扇田昭彦さんの劇評が目当てでした。 切り抜いたもののいくつかは何度もの引っ越しを生き延びてまだ残ってるんじゃないかな。 それから実家でとっていた読売新聞に連合赤軍事件関係の連載記事があるのを 帰省したときにみかけて気になっていたのが、割とすぐ単行本になったので 購入しましたが、これも読み応えがありました。最近、連合赤軍関係の映画をみたのが きっかけで、読み返しました。こういう後に残るもののほうに命をかけてほしいです、 もし家族を犠牲にするのなら……。 なんだか、映画と離れてしまったので、この話はここまでにしときます。
あと、印象に残ったシーンがひとつ。 母親がゲイの男と寝ているベッドに息子が裸で入ってきて、 母と息子で男をサンドイッチするようなかたちになり、 それに男が気づいてとまどうところは、おかしかったです(^^; 笑いたかったけど他のお客さんもいることだから我慢してたら、 男が最初に、そして母と息子も笑い出しました。 いや、そりゃ、あんな気まずい場面では、笑ってしまうしかないでしょう(^^)。
一回目に観たときも姉の亭主が冷蔵庫のドアをあけっ放しで麦茶がどうのこうのと 話しているシーンでムズムズしてしまったのをすっかり忘れていましたが、 やはりそのシーンで落ち着かない気分になりました。 上手いと言えば上手い……のかなあ。
だけど、メラニーがアリアーヌを誘惑するところなんかかなり官能的で、 もう一度みたくなるような、そんな映画でした。 そうそう、それから演奏シーンがいっぱいなのでそれも魅力の一つ。
(2008/8/7, 8/8, 金沢・シネモンド)：
小池栄子演ずる孤独な主人公は、一家３人を惨殺した男（豊川悦司）の逮捕の瞬間を
テレビで観たとき、「この男はわたしと同じだ」と感じ、恋に落ちます。
そして、まっしぐらに彼に向かっていきます。そんな予告篇を観てぼくは
「この女はぼくと同じだ」と感じ、この映画だけは絶対に観ようと決めたのでした。
シネマクレールでの上映開始は８月２３日。ところが出張で訪れた金沢では、
ちょうど上映中！ 昼間のは無理なので、８時２５分の回を２日にわたって観てきました。
小池栄子は凄い！！！！！！ 彼女の心にも、そして彼女の心を通じて豊悦の心にも、
どんどんはまっていき、涙がボロボロ出てしまいました。
ただ、小池はぼくのレベルを遙かに超えた世界へ行ってしまうので、
途中からものすごく怖くなってきます。あ、ここで絶対なにかやる！
ってドキドキするシーンがけっこうあったりします。
ブランコのところは心臓に悪すぎました。
なので、ラストのカタストロフィはそれしかありえないと誰もが想像するとおりなのですが、
「接吻」で呆然としてしまいました。
２回観てもよくわからないんだけど、なんかすごかった……。
ぜひ皆さん、観てください。
ぼくももちろん、シネマクレールに通います。
まあ、寝不足なせいもあって、途中ちょっと眠ってしまいました(^^)。
(2008/8/14, ＤＶＤ)：1960年の衣笠貞之助監督のバージョンです。
主演は市川雷蔵と山本富士子。1943年版の監督は成瀬巳喜男、
主演は花柳章太郎と山田五十鈴。そっちも見てみたいですね〜。
ＤＶＤはでてないようですが……。
さて、このＤＶＤは金沢の泉鏡花記念館の売店でふらふらっと買ってしまいました。
原作と違って時間の流れに沿って話が進行するので、わかりやすいです。
面白みに欠けるとも言えますが……。
画面は古い映画にしてはものすごくきれいでした。
特に舞の稽古のシーンは幻想的で素晴らしい！
主人公二人それぞれのシーンとそれがひとつになっていくシーンが
もっと凄いのではないかと期待していましたが、ちょっと物足りなかったかも……。
それでも十分泣けました。山本富士子で泣けるとは予想もしてませんでした(笑)。原作を未読の方には、古本屋で１００円ぐらいで売っている新潮社版日本文學全集３ （樋口一葉・泉鏡花集）〜赤いケースの本です〜がオススメ。旧かなづかいで読めますし、 「照葉狂言」「高野聖」も入っています。サイズや持ち心地も最高です。
そこはいいんだけど、監督さんの刀匠の老人への対し方が、なにか ずるさを感じてしまいました。おまけに老人の耳が遠いのか、 監督の日本語が下手なのか、全然会話がかみ合わなくて、 見ていて心が落ち着きませんでした。
(2008/8/23, 25, シネマクレール丸の内２)：
先日金沢で観てきた「接吻」が、
やっと岡山に来ました。しかもシネマクレール丸の内の大きなスクリーンで観れるのです！
早速、初日に観て、また、二日後のレイトショーも観ました。
初日はかみさんや友達と３人で、月曜は一人で観ました。
で、この映画は「一人」で観るべきだと思いました。
だってこの「接吻」は「孤独」を描いた映画なのですから……。
この映画の二人の主人公（小池栄子とトヨエツ）が孤独な人だったのはもちろんですが、
もうひとりの重要人物（中村トオル）も、私生活について全く触れられていないので
わからないのですが、どうみても淋しそう……。
どんなにいい連れあい・恋人があっても、どんなにいい友人を持っていても、
ひとりでいるときにすっごく淋しくなることってありますよね（え、ぼくだけ？）。
そういう気持ちのわかる人なら、
きっとこの映画の登場人物に共感できるところがあると思います。
初日はけっこうお客がはいっていて嬉しかったのですが、
月曜夜はそれほどでもなかったのが残念です。
岡山の方、異常な人の映画だと敬遠せずに、上映期間中にぜひぜひ
ご覧になって下さい。一度観られた方も、またもう一度ぜひ！
シネマクレール石関が９月１９日で閉館になってしまうという状況の中、
こんなにいい映画を上映してくださるシネマクレールを応援しましょう！
(2008/9/1) 岡山での上映の最後の週になってしまったので、 見納めに行ってきました。次に観るのはＤＶＤになるでしょう。 で、なんでそんなに何度も観たくなるのか考えてみました。 やはり、観たいシーンっていうのがあるんですよね。 まず第一に、小池栄子の「あなたの声がききたい」という願いにトヨエツが応えるところ。 トヨエツが裁判官に向かって立つ姿を、 傍聴席の小池栄子が身を乗り出してじっと見つめます。 このとき、音がすべて消えてしまいます。 そして……トヨエツが初めて声を出したときの、小池栄子の表情がなんともたまりません。 これは、『星願』でセシリア・チャンがレッチー・レンに自分の思いをぶつけ、 それに対してリッチーが人差し指でセシリアの額に流れ星を描くあのシーンに 匹敵する名シーンだと思います。また、硝子越しに手を合わせるシーン、 疲れていて、小池栄子が寝てしまうシーンもたまりません。 そして、後半の緊張感！ 仲村トオルが小池栄子に「あなたと坂口は違うんだ」ということを言うたびに、 それが彼の意に反して「人殺しをすれば坂口と同じになれるんだ」ということを 伝えてしまうんですよね……。 で、死刑になるには、日本では普通複数の人間を殺さなければいけない……。 なので、観客は彼女がいつどこで誰を殺そうとするのか、 すごく緊張して観なければいけないんです。そしてラストのクライマックス！
もちろん、欠点はあります。一番の疑問は、最後のところで、なぜ誰も 小池栄子の行動を止めようとしないのかということ。 そして、小池栄子が手紙を読んだり書いたりするシーンで、普通の映画だったら、 黙って読んだり書いたりする映像にナレーションがかぶさると思うのですが、 この映画では彼女が本当に言葉を口にするんです。その不自然さは、 演劇的なものかもしれません。リアルを追求しているわけではないんでしょう。 それに、「イースタン・プロミス」でロシア語で書かれた日記の内容が 「ロシア語なまりの英語」で読まれる不自然さに比べれば、まだましかも……。 ともかく、今年はこの映画が一番の収穫でしょう……。
で、本篇なんですが、元々アメリカでの上映用ということで、英語字幕付きなんです。 年をとって耳が遠くなっているせいか(^^;、字幕が出ると、そっちを見ちゃいますね！ 上手に訳してありましたね〜。後半で、ヤクザのボスが何の罪もない （というわけでもないかな、けっこう卑怯な感じだった）女子高生の頭に ナイフを突き立てて殺し、二人の部下に、もったいないからその体を使って「やれ」と 命じる鬼畜なシーンがあるんですが（あ、ことばだけですのでご安心を！）、 字幕では「女子高生」ではなくて「college student」と表現してたような気がしました （すぐ記憶が定かでなくなるので不確か）。 アメリカのほうが、そのあたりのことにうるさいのでしょうか。 へぇ〜って思いました。そうするなら「coed」でもよかったかもね？
未見の方は公式サイト の予告篇をご覧下さい。主人公の女の子アミ（八代みなせ）と、 彼女を助ける元暴走族の女性ミキ（亜紗美）のふたりが、 魅力的だったしアクションもかっこよかったです。 このコンビが絶妙です。 残虐シーン自体はけっこうギャグ仕立てなので、普通の人でも大丈夫です。 だけど、不良少年たちの親は気色悪さ満点で怖いですよ〜。 予告篇で復習すると「ぷふっ」と笑ってしまいます。 まあ、とにかく怪作でした。
(2008/9/1, シネマクレール丸の内１)：
観ていて、刃物の痛さを感じる映画でしたが、ストイックな主人公が無茶苦茶強いので、
けっこう安心して観ていられました。
またボスの息子が意外といいやつで最後、ほっとしました。
(2008/9/6, シネマクレール石関)：
原作のドキュメンタリーもあらかじめ読んで、すっごく期待していた映画でした。
で、この映画、丸の内でやるはずだったんですけど、なんで石関に変わっちゃうの！
大きい画面で観たかったです(;;)。
まあ、映画が始まったら、スクリーンのサイズのことなんか忘れちゃいましたけど……。アレックスは、父母の不和のため、幸せでない家庭でない子ども時代を送ります。 彼の生活はとてもストイック。大学生になって一人暮らしをはじめても、 電話すらない生活をします（親からの連絡を拒否するため？）。 好きなのは読書とおんぼろダットサンでの一人旅。 大学を優秀な成績で卒業した後、彼は、家族に行き先を告げず、放浪の旅に出ます。 結局彼は、２年後、アラスカで餓死するんですが、その直前の数週間と、 卒業以後の旅の様子や残された家族の姿を、時折、仲の良かった妹のことばを交えながら、 交互に描いて行きます。
それまでの幸せな人生と対照的に、２年間の旅で、彼はさまざまな人たちとの、 深くはないが、非常に幸せなふれあいを持ちます。ただ、最期は、とてもさみしい 孤独な死でした。彼の日記にはあせりや死への恐怖などとともに、 "Happiness is only real when shared." などの切ないことばが残されていました （中島みゆきの「with」を思い出してしまいました……）。
最初の猫が死んだせいでうつになって、 それをグーグーが癒してくれるっていう話かなあと想像していたんですが、 全然違いました(^^;。 それにしても、この映画、途中かなり退屈でした。
麻生久美子さんも、「たみおのしあわせ」に続き、悪女を演じてますが、 こちらでは自分のダメさ加減を自覚している設定なので、悪くないです。 というか主人公の父親と一緒に、惹かれてしまいます。 駄目なところがいいんですよね〜。
母親も悪くなかったです。というか、基本的に客たち以外の人物は みな好感のもてる人たちばかりでした。
「妻」は 1953年の作品。上原謙と高峰三枝子が主演。 夫婦仲が冷え切っているという状況の中で、上原謙が勤務先の未亡人タイピストと恋に落ちる話。 恋人役の女優さんは可愛いんだけど、なぜか前歯が一枚、色がヘン！ 気になって気になってしかたがありませんでした。 まあ、それはさておき、うまくいけばよいのに！と応援していたのに、 高峰三枝子が恋人のところに現れて猛攻撃。結局恋は実りません。 で、夫婦関係も結局完全に崩壊してしまいます。原作は林芙美子。 いかにもありそうな話で興味深かったです。 高峰三枝子って憎たらしい女がぴったりですね！
この夫婦はたくさん下宿人をおいていて、彼らがとっても面白かったです。 生活力がなくて妻に逃げられる男のエピソードだとか、 パトロンもちの女給のエピソードだとかがちりばめられていて飽きさせないし、 なんといっても、三國連太郎の演じる画学生が、いかにもそれ風な人物で なかなかよかったです。
主人公夫婦の姪っ子が新婚旅行で結婚相手に愛想をつかしてしまうんですけど、 その子を演じた香川京子は目を瞠るほどきれいでした。
(2008/9/26, 池袋・新文芸坐)：1956年の作品。
高峰秀子と小林桂樹の夫婦がなにやら由緒ありげな薬屋を継いでいます。
小林は次男なんですが、長男（千秋実）は店をいやがって、東京に出て
サラリーマンをしているという設定。不景気で店の状況は苦しくなる一方。
打開策として、店の隣の空き地に喫茶店を開こうと、夫婦で相談します。
高峰秀子が、親友（独身女性）の兄（銀行勤務・独身、演じるのは三船敏郎）
に融資の相談をすることになります。
無事融資も決まるのですが、東京に出ていた千秋実の勤務先が倒産！ 家族を連れて
実家に戻ってきます。知り合いにだまされて店を開きたいと、弟に借金を頼みます。
これで一気に話がややこしくなり、夫婦の気持ちがばらばらになっていきます。
高峰秀子は開業準備のため知り合いの経営する食堂で料理などの指導を受けるのですが、
その店に三船が頻繁に来るため、高峰と三船の関係は急速に接近していきます。
映画を一緒に観たり、このあたりとっても楽しいです。
だけど、この時代、そのまま突っ走るわけにはいかないんですねぇ……。
雨宿りで入った喫茶店で、三船がまさに告白しようとするんですが、
タイミングを逸してしまうんですよね〜。残念。
結局は、高峰秀子は三船への思いを断ち切ってしまうために、ある行動に出ます。
ほんとにそれでいいの？？？？？？？という常識的な結末がちょっと辛い。
でも幸せに暮らしていくのだろうなあ……と、微妙な気持ちでした。
いやあ、高峰秀子って、無茶苦茶可愛い！ この映画の時いったいいくつだったのか知りませんが、そごく魅力的。 惚れました(^^; オススメマークは高峰秀子の可愛らしさでつけました。
ところで、この家族の家のあるところ駒場じゃないですか！ 懐かしい！
あと、床に引いてあった線って一体何だったんでしょう？
(2008/10/5, シネマクレール丸の内)：
一体どうやって演技をつけたのか想像もつかないくらい見事な馬の演技でした。
あこがれのものや好きな人から選ばれるのはなんと幸せなことでしょう。
それにしても、馬と馬の戦いはすさまじい！
噛む、蹴るの連続！ ほんとに痛々しいです。
今の時代だと撮影は無理。
赤い風船は最後、踏みつぶされてしまうんですが、 それを感知した街中の風船たちが集まってくるところは圧巻。 主人公の少年を空へと連れて行ってくれます。 このとき、赤い風船はなぜか地上に置いて行かれるんだけれど、 そこんとこがちょっと腑に落ちませんでした。魂のぬけがらはどうでもいいのかなあ……。
(2008/10/7, ＢＳ２)：
公開時に見逃していたので、テレビで放映されて、嬉しいです。
４人家族の話。母親がすごく強い！ 家族全員を支配していたんですね。
毎朝、食卓に家族全員がそろって朝食をとるというのが母親の作ったルール！
完璧であることを要求された家族は次々壊れていきます。
優秀だった息子は大学進学を拒否。父親は（ある年の梅雨に）自殺未遂。
母親が家を出ることによってのみ、父親も息子も再生への道を歩み始めることができるのです。
その時でもまだ母親の作った朝食ルールが守られ続けるというものすごさ。
主人公の少女も父親の自殺未遂があとをひいて毎年梅雨時には体調が崩れてしまうのです。
この母親、子どもに自分の方が父親よりよく勉強できたんだとかとういうことを 平気で言うんです！ どうしてそういうことを言うかなあ。父親本人が、 父さんは勉強ではお母さんに全然かなわなかったなあって笑っていうんならいいんだけど……。
でもなんだかんだ言ってもふたりとも、ちゃんと育ってるわけで、 お母さんを責めるわけにはいかないですね〜。 母親が離れて暮らすという「普通」じゃない家庭だけど、 そういう形もありなのかな、 それも悪くないなって思わせてくれる映画でした。
主人公の子のボーイフレンドがちょっと苦手なタイプでしたが、かみさんに あんたは男はほとんど嫌いだからねって言われてしまい、ちょっと納得しました。 まさにその通り。父親も嫌いなタイプでした。お兄さんはそうでもなかったですけど。
アイルランドではＩＲＡによるテロも描かれたりして飽きさせません。 けっこう面白かった。
(2008/10/19, シネマクレール丸の内)：
泣きました。前半のほのぼのとした雰囲気が中盤から変わっていき、
病気を扱った悲恋ものと思わせておいて、あっと驚く展開をみせてくれます。
二度観たくなります。香港版ＤＶＤを注文しました。岡山の某ショップでも
売っているようですが……。舞台となる高校はジェイ・チョウの母校だそうです。ピアノ演奏のシーンがいっぱい。 見応えがありました。オススメです。
ただ、最後はどう解釈すればいいのかな？
協力者として根上生也氏と織田孝幸氏のおふたりの名前が出ていましたね。
(2008/11/8, BS11)：
新バージョンが公開されるのに合わせて旧バージョンが放映されました。
よかった〜。高校の開校記念日に必ず上演される「櫻の園」。
その日の朝から、幕が上がるまでを描いています。
女の子たちが皆魅力的でした。
でも、一番好みだったのは主人公の子に恋しているボーイッシュな子。
あ〜、ぼくも混ざりたい(笑)。ダメですか。そうですか。残念。
(2008/11/9, ＤＶＤ)：「言えない秘密」にはまったので、早速このＤＶＤも
注文しました。台湾版ではなく、香港版です。グイ・ルンメイが
「言えない秘密」とはまた違った魅力を見せてくれています。
後ろから引っぱられて前に進めないシーンなんか特に好きです(笑)。
可愛いですねぇ。
(2008/11/10, 韓国版ＤＶＤ)：
2001年の東京国際映画祭に行ったついでに新宿で観た映画。
千円でＤＶＤを売っていたので購入しました。何度見ても、この主人公の女性が
自分の恋の運命を知ってしまうところの悲しさがたまりません。
そこから後はもうぼろぼろ状態でした。
淡々と生き続けた彼女がとても愛おしいです。