かみさんと二人で、出かけました。開場の20分ぐらい前につきました。 すでにかなりの人が並んで列ができていました。 さすが『大地の子』の力です。 浦和駅前では同じ勤め先の人達と遭遇しました。
この日は「女コーチ」「綺麗なお母さん」の2本が上映されました。 「女コーチ」上映に先立ち、オープニングとして胡弓の演奏やゲストの挨拶がありました。 ゲストのチャン・ウェンリーさんの来日が遅れ、映画上映前の挨拶には間に合わず、 どうなるかとはらはらしましたが、「女コーチ」上映中に会場に無事到着! 上映後ステージに登場されました。すっごく綺麗な人でした。 その後、サイン会も開かれ、ぼくも映画祭のパンフにサインを貰いました。 握手もしてもらいたかったけど、それほど図々しくないので(^^;、 お願いする勇気がありませんでした。
右の画像はチャン・ウェンリーさんのサイン会の風景です。 左に座っておられるえくぼの可愛い女性は、 今回通訳や「綺麗なお母さん」の字幕を担当された水野衛子さんです。
「女コーチ」は、 シネマジャーナル 編集部のMさんや読者のTさんたちと一緒に観ました。 「女コーチ」の始まる前に、3人でいろいろ秘蔵の宝物などをプレゼント交換しちゃったりしました(^^)。 シネマジャーナル誌は初日、「女コーチ」の監督の戚健(チー・チエン)さんのインタビューを行いました。 その時間が、二本目の「綺麗なお母さん」上映時間とかさなり、 Mさんはどうしてもこの日に「綺麗なお母さん」を観たいということで、 Tさんとぼくとでインタビューしました。 おそらく3月か4月頃発行の52号に、Tさんによる記事が載るのではないでしょうか。 取材時間は予定より少なく20分程度でしたのであまりたくさん質問することが できなかったのが残念でした。おまけに、この方、話し好きで、しゃべりだしたら とまらないんです(^^;。次の質問に行きたいなぁ……と思っても新しい質問をする チャンスを与えてくれないんです。 映画の中で多く使われていた台湾の歌手の歌のことなども訊きたかったんですけどね。 内容に関しては、ぜひ52号を購入して読んで下さい。短いインタビューでしたが いろいろ面白いエピソードが聞けました (まぁ、とにかくいっぱいおしゃべりされるんですよ)。 なお、通訳は森川和代さんが担当して下さいました。 感謝いたします。(森川さんって日本語より中国語の方ができるんじゃないかと 思うぐらいみごとな中国語を使われるんですよ! ぼくは最初、てっきり中国の方だと思い込んでました。)
初日の上映終了後、共同記者会見が4、50分程度に渡って行われました。 シネジャからはMさんとTさんが参加されました。こちらに関しても52号に 記事が載ると思います。 記者会見後、また合流してみんなで一緒に食事をしてから帰りました。 Mさんとアンディ・ラウのツー・ショットの写真も見せて貰いました。 Mさん、すっごく嬉しそうに写ってました!
「女コーチ」感想:
現在の中国の様子がよくわかる映画でした。以前の中国映画のイメージとは全然違います (個人的には古いタイプの映画が好きなんですけどね)。 最近みた「初恋のきた道」がチャン・ツーイーの魅力を見せるための映画だとすれば、 この映画はチャン・ウェンリーの魅力を見せるための映画ですね。 この人、ほんとに可愛い!映画の構成としては、最初と最後を「スピード違反」で揃えたのはいいアイデアだと 思いました。 どうやって最後を纏めるのかと思って観ていましたが、 最後のおさめ方はとても面白かったです。
[「女コーチ(女師男兵)」ポスター] [出演者のサインの部分の拡大写真]
この日は、アニメの「宝蓮灯」「ミレニアム・ラブ」「家庭教師」の3本が上映されました。 運悪く、この日の午前中は職場全体の停電が予定されており、 WEB サーバーなどを再起動しなければならなかったので、午後からでかけました。 この日見逃した「宝蓮灯」は後日、現代中国映画上映会で観ることができました。 この日もシネジャのMさんと一緒で、終わってから夕食を一緒にしました。 楽しかったです(^^)。 うちのかみさんも一緒なので、二人でデートっていうわけじゃないんですけどね。
「ミレニアム・ラブ(没完没了)」感想:
同じ監督(「太陽の少年」ですごくおかしい教師役を演じた フォン・シャオガン)の前年の作品 「不見不散(遙かな思い――チャイニーズ・ドリーム in U.S.A.)」 がそれほど面白くなかったのであまり期待していませんでしたが、 これ、とても面白い映画でした。 いっぱい笑って、最後に泣かせて、しかも大爆笑でしめくくる! 楽しい映画でした。こりゃ、ヒットするのも無理ないです。主演のクー・ヨウも「不見不散」みたいな困った男じゃないので、感情移入して見ることができます。 それから、主演女優のウー・チエンリエン(ン・シンリー)って、実は好きなんですよ。 声が吹き替えだったのでなにやら違和感がありましたが、 その吹き替えをしたマー・シャオチン (「約束のゴール」「離婚大戦」「天国からの手紙」なんかにでている人です) もぼくの好きな女優さんなのでこれは許すことにしましょう。
それにしても、あの「包丁」、おかしかったな。
[「ミレニアム・ラブ」ポスター]
「家庭教師(伴イ尓高飛)」感想:
すみません、なんかあんまり印象に残らない映画でした。 主人公の好きになる女の子がそれほど魅力的じゃないんですよ。 足にどんなことが書いてあるかっていうのもミエミエだったし、 最後の偶然もできすぎだし……。 まじめに作ってある映画だとは思います。
この日は、「家庭教師」「ミレニアム・ラブ」「女コーチ」などが上映されました。 通し券を持っていたので、もう一度「ミレニアム・ラブ」を観たいという気持ちはあったんですが、 疲れるのでこの日はお休みしました。
この日は「草の家」「女コーチ」「綺麗なお母さん」が上映されました。 3本、皆、観ました。 「草の家」は以前も観ていますが、これは傑作だと思います。 来年劇場公開されるようですし、3月には原作の小説の翻訳も出版されるそうです。 ヒットするとうれしいな。 「草の家」の感想はこちらにあります。
「綺麗なお母さん(漂亮媽媽)」感想:
この映画のキー・フレーズって、ぼくが勘違いしているのかもしれませんが、 〈他の人と同じ(跟別人一様)〉〈他の人と違う(跟別人不一様)〉 のふたつだと思うんです。コン・リー演ずる主人公は、離婚していて、 聴覚障碍を持つ男の子をひとりで頑張って育てています。 その主人公がしきりに言うのが、自分の子どもは〈他の人と同じ〉だっていうことなんです。 だから、どうしても普通の子のいく学校に通わせたい。 入学試験に落ちても、聾学校には通わせず自分で子どもの面倒を見ようとします。 そのためにそれまでの仕事をやめ、 子どもと一緒にいる時間のとれる仕事をいろいろ探します。でも、最後で彼女はわかるんです。自分の子どもをあるがままに受け入れてやらなければいけない、 他の人と違っていてもいいじゃないか、ということを! それまでいろいろ辛い思いをしてきましたが、彼女は肩の力が抜けて、 表情がぐんと明るくなります。
だけど、そういう話なのかどうか、ふと不安になってしまうのも事実なのです……。 まず、第一に、彼女はあくまでも子どもを聾学校にやろうとはせず、毎年毎年、 普通の学校の入学試験を受けさせるという気持ちは変わってないんです。 第二に、彼女が必死になって1人の力で自分の子どもを育て、普通の学校にいれさせようと する努力……それがかなり肯定的に描かれているんです。 そしてそれが多くの観客に涙を流させているように思えます。 彼女の、この頑なな態度って感情移入するべきものじゃないと思うんですが、 ぼくの思い違いなんでしょうか。
観ていてすごくほっとするシーンもいくつかありました。 例えば、彼女の友人が出てくるシーンです。 その友人はすごく生活力のあるひとで、彼女をいろいろ応援してくれるんです。 この友人、とてもいい人です。もっともっとこの人に甘えてもいいと思うんだけど、 主人公は「あなたが男だったらよかったのに」と言って、素直に甘えないのが とても残念な気がしました。
すごくいいテーマを選んでいると思うのに、なぜか中途半端になってしまった失敗作だというのが、ぼくの感想です。主人公をもっと突き放して描くか、 コメディにしてしまえばよかったんじゃないでしょうか。
[「綺麗なお母さん」ポスター]