[目次] [#1] [#2] [#3] [#4] [#5] [#6] #7 [#8] [#9] #10
[12/2]

幾何学II

単体的複体の「鎖複体」に関して、∂∂=0が成りたつことを観察しました。 そして、一般の線形写像の列{∂:Cp→Cp-1p が、同様に∂∂=0を満たすとき、これを(実係数)鎖複体と呼ぶことにしました。

定義:
 Zp=Ker{ ∂:Cp→Cp-1 } ={ x∈Cp | ∂(x)=0 }
 Bp=Im{ ∂:Cp+1→Cp } ={ ∂(y)∈Cp | y∈Cp+1 }

 ※ ともに、Cp の線形部分空間である。

定理:Zp ⊃ Bp

定理:Bp-1 = Cp / Zp (同型)
   dim Bp-1 + dim Zp = dim Cp


次回は、上で出てくる次元を∂の表現行列のrankなどと関連づける予定です。

幾何学演習II

色々な1次元複体で上で出てくる線形空間たちを調べました。

レポート課題:次の図で与えられる複体で、 dim Zp, dim Bp を 求めなさい。定理を用いず、定義に基づいて計算しなさい。
(1) スミ
(2)
  a             b             c
 ・――――――・――――――・
(3)
     a
     ・
    / \
   /   \
  /     \
 b・―――――――・c
  \
   \
    \
     ・d