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■幾何学II
単体的複体の「鎖複体」に関して、∂∂=0が成りたつことを観察しました。 そして、一般の線形写像の列{∂:Cp→Cp-1 }p が、同様に∂∂=0を満たすとき、これを(実係数)鎖複体と呼ぶことにしました。
定義:
Zp=Ker{ ∂:Cp→Cp-1 } ={ x∈Cp | ∂(x)=0 }
Bp=Im{ ∂:Cp+1→Cp } ={ ∂(y)∈Cp | y∈Cp+1 }
※ ともに、Cp の線形部分空間である。
定理:Zp ⊃ Bp
定理:Bp-1 = Cp / Zp (同型)
dim Bp-1 + dim Zp = dim Cp
次回は、上で出てくる次元を∂の表現行列のrankなどと関連づける予定です。
■幾何学演習II
色々な1次元複体で上で出てくる線形空間たちを調べました。
レポート課題:次の図で与えられる複体で、 dim Zp, dim Bp を 求めなさい。定理を用いず、定義に基づいて計算しなさい。
(1) スミ
(2)a b c ・――――――・――――――・(3)a ・ / \ / \ / \ b・―――――――・c \ \ \ ・d